建設業許可申請を行う立場から、公共工事の契約について注視しています。
すでに多くの自治体で、公共工事の受注企業での労働環境が適正であるかをチェックする仕組みを整備しています。その中心的なものが公契約条例です。
大田区では、 大田区が発注する契約に係る労働環境の確認に関する要綱を制定しまして、
今年2020年4月1日から労働環境の確保に向けて
2,000 万円以上の工事請負契約及び委託契約契約時に契約の相手方対して
「労働環境チェックシート」の提出を求めます。
労働環境チェックシート の主な項目は、
就業規則、労働時間・時間外及び休日の労働、安全衛生、賃金、保険加入等
内容いかんによっては、契約の解除、入札参加資格停止などの措置がとられることになります。
いまのところ、大田区の 労働環境チェックシート の詳細は公表されていません。
たんに、労働基準法を守っているか、社会保険加入義務を履行しているか、といった法令順守ができているかどうかであれば新味はありません。
末端の労働者の賃金水準を発注主である自治体が把握することにも意義があります。
ちょっと調べたところでは、新宿区、中央区、立川市のチェックシートでは従事する労働者の最も低い賃金単価を記入させています。
自治体が、末端の賃金の引き上げを意識して公共工事の予算を設定することをのぞみます。