子どもの困難への教育委員会の対応

私はたびたび大田区議会で大田区の子どもの自殺問題を扱ってきました。
小6女子児童の飛び降り事件

”自殺”というキーワードはfacebookなどでははじかれてしまうようなので、お伝えしにくいのが残念です。
(ここからは、あえて、”自死”と記述します。)
自ら命を絶つに至るには、それだけ今を生きることへの困難が存在する。
それも、子どもが自ら命を絶つならば、いじめ、体罰、虐待、ネグレクト、貧困など、われわれ大人が気づかないような困難がそこに存在するのでしょう。
子どもの自死を考える中で、これからの世代を育てていく中での問題点も明らかになり、対処していくことが政治課題であると思います。
死には至っていないものの、生きづらさを抱える多くの子どもたちを救うことになるでしょう。警察庁の統計によれば、大田区において、毎年未成年の自殺が発生していまして、
平成23年は6人、平成24年は2人、平成25年は4人、平成26年は3人
大田区の保健所の認識では、大田区における、10~14歳(つまり小・中学生)の自死は、
平成23年は0人、平成24年は1人、平成25年は2人、平成26年は3人
小・中学生の自死は、区立小・中学校を所管する教育委員会も当然に把握するところです。
学校の内外を問わず、小・中学生の死亡は、学校事故発生報告書によって報告されるルールになっています。

ところが、
公文書開示請求により確認したところ、学校事故発生報告書に報告された小中学生の自死は、
平成24年は1人、平成25年は1人、だけでした。
保健所の認識する
平成23年は0人、平成24年は1人、平成25年は2人、平成26年は3人
と違いがあるのです。

なぜ、報告件数に違いがあるのか?
問うたところ、
学校が知りうる情報から作成した。児童・生徒の死亡の事実は知っているが、その原因は知らなかったため、死亡の報告もしていない。

学校が子どもの自死に向き合わなくて良いわけではありません。
国・文部科学省はかねてから児童の自殺対策に取組む姿勢を見せています。
平成21年の時点で、子どもの自殺予防マニュアルを発行している。
平成23年6月1日付の通知「児童生徒の自殺が起きたときの背景調査の在り方について」では、自死原因の分析と自殺対策の検討を重視しています。
しかし、教育現場である、学校と大田区教育委員会は自殺の事実は知っているがその背景を調べたこともない。
学校事故発生報告書事務処理要綱に死亡の事実があれば速やかに報告することとなっているのに、報告されていない。
学校長に報告義務がある子どもの自死について、対象の学校長から報告させなかった。
一方で、事故報告書とは別に、学校がどう対応していたのかは共通理解を図っています。

と大田区教育委員会指導課長は、答弁している。
正規の手続きをしないで、
ウチウチで済ませようという 隠蔽体質のあらわれ
社会問題が発生し、世論がどのように形成されようとも
旧態然とした自治体の教育委員会が内包する役人組織の事なかれ主義的な隠蔽主義によって、
今の困難に光が当てられない。
子どもたちをを育てていく中での問題点への対処が進まないことを危惧します。
参照:

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