大田区議会のヨーロッパ訪問団(全8名)の一員として親善と視察を兼ねて訪問してまいりました。
11/8~15の全8日間の行程です。
【1日目】 未明 羽田空港出発。現地早朝 パリ着。シャルルドゴール空港近くの大規模展示場Paris Nord Villepinte パリノードヴィルパント 視察。託児所Les Globe Trotteurs de Roissy 訪問。TGVでナントに移動。ナント泊。
【2日目】 ナントの公共交通(トラム・バス・水上バス・自転車)視察。ナント島工場跡地視察。ナント泊。
【3日目】 TGV・飛行機でドイツ・ブレーメンに移動。サッカー・ブンデスリーガのブレーメンのホームスタジアムWeser Stadion視察。ブレーメン独日協会会長と会食。ブレーメン泊。
【4日目】 ブレーメン州議会訪問。ブレーメン市庁舎(世界遺産)訪問。障害者作業所 Martinshof マーティンスホフ視察。CASA語学学校訪問。ブレーメン独日協会会長と会食。ブレーメン泊。
【5日目】 中学校Oberschule Findorff フィンドルフ・オーバースクール視察。バスでハンブルクへ移動。ハンブルク出張駐在官事務所 訪問。飛行機でパリへ移動。パリ泊。
【6日目】 パリの水上バス視察。フランス中小企業経営者団体Mouvement Des Entreprise De France 訪問。自治体国際化協会パリ事務所訪問。パリ泊。
【7・8日目】 朝 パリ発、羽田空港着。
※参考までにリンクを付けました。永続的なものであるかは分かりませんので、リンクの適正については当方は責任を持ちません。
ブレーメン 大田区からは、過去3年にわたり中学生の海外派遣をしている関係があり、都市間交流を深化させたい考えがあります。今回の議員の視察も、海外派遣先された中学生の訪問先をなぞっています(ハンブルクを含めて)。もちろん、議員の目でみることで、新たな発見や発展もあります。
ブレーメンといえば、ブレーメンの音楽隊や日本初のブンデスリーガー奥寺康彦氏が活躍した地として知られる。
ブレーメン市庁舎は、「ブレーメンのマルクト広場の市庁舎とローラント像」として、世界遺産に登録されている。15世紀からの歴史が評価されている。そうした荘厳なブレーメン市庁舎で様々お話をうかがった。
ドイツの地方自治制度は、フランスもそうだが、議員の中から、首長が選ばれる。議員は、16歳から選挙権があり、18歳から被選挙権がある。ブレーメンでの最年少議員はまだ20歳だそう。ちなみに、ブレーメン州都のブレーメン市に議会は無い。ブレーメン州議会のブレーメン選出議員がブレーメン市のことも決定する。
フランスでも市議会議員から選ばれた市長が国会議員も兼ねるそうで、
国
都道府県
市 区 町 村
この3段階で民選の議員を置く、日本などアジアの状況は効率的ではないと感じました。
今回のヨーロッパ視察は8人の議員団であったため通訳の方がいて、現地の人々との対話も充実するかと思いましたが、相手との間に通訳する時間が入ります。レベルの差はさておき誰もが多少は知っている、英語であれば、相手が身振り手振りで話す雰囲気で多少は何か伝わるものですが、
ドイツ語・フランス語では、まったくわかりません。
つまり、会話の時間の半分が意味のない時間になってしまう。
そこで気づいたのは、我々日本人が、日本語を話さない外国人に身振り手振りで日本語で会話してるの、意味無かったなと。
国際交流には、やっぱり英語。
ヨーロッパに駐在している方々も指摘されていました。
フランス人が英語を話さないというのは迷信で、たんに日本人の英語が理解できないだけだろう。とのこと。
たしかに、フランスでも英語で会話が通じます。相手の話し方が、フランス語では?という瞬間もありますが、聞き返せば理解できます。
日本語と身振り手振りに Hallo! Danke! Bonjour! Merci!を付け加えても、相互理解には至らないだろう。
ナント 2004年にタイム紙で『ヨーロッパで最も住みやすい都市』として取り上げられたことで知られる。
もともとは造船業を中心とした工場都市であったが、産業が衰退していた。Jean-Marc Ayrault ジャン=マルク・エローが、1989年に39歳で市長に就任し、芸術・文化を中心としたまちづくりを実行したのである。
川が流れ、空港も近い、工場都市ということで、わが大田区にとって参考になる事例ではないかと、私が視察対象にリクエストしました。
ナント?どこそれ?というのが、多くの日本人の印象なので、あえて別の記事「ヨーロッパで最も住みやすい都市 ナントを訪ねて」で紹介します。
パリ 言わずと知れた、花の都。
羽田空港から毎日直行便が飛んでいます。(ヨーロッパでは他に、ロンドン、フランクフルト)
少子化問題は自治体において大きな課題。少子化から復活を遂げているフランスの事例を視察・ヒアリングしました。
まず、シャルルドゴール空港に降り立ちます。空港の近くは、土地が広いせいか、ホテルが多い。さらに、大型ショッピングセンターも開業準備中。そして、大規模展示場Paris Nord Villepinte パリノードヴィルパント
大田区では、羽田空港が沖合展開した跡地に、産業交流施設を計画している。一方で、パリのその規模には遠く及ばない。
空港近くの託児所Les Globe Trotteurs de Roissy をフランスの一事例として視察。
こちらは、5:00〜22:30まで最大で 100人の子どもを預かることができます。空港関連の11の企業が共同で設置。企業の出資割合などに応じて、子どもの受入れ枠が決まっています。
フランスにおいても、待機児童は存在します。保育園・託児所には当然にキャパシティがありますから。
ただ、3歳から幼稚園に入ることになります。放課後も自治体が預かるので、親が就労していて育てることができない場合でも対応できます。
託児所の費用負担は、家族手当金庫、企業、利用者の3者で負担。利用者負担は所得に応じて、1時間当たり33セント 〜 2.83ユーロだそうです。
自治体国際化協会パリ事務所において、フランスの少子化政策全般をヒアリング。
フランスの出生率が上昇したのは、移民の多さや未婚カップルの権利を認めたことが要因であるとの見方もあるが、それは大きな要素ではなくて、社会体制全般であろうとのこと。
女性が子どもを産んでも働き続けることが当たり前の社会。
子育てに関して財政的手当てを惜しまない政府。
それが、出生率上昇の前提であると。
道路の交通については、ドイツもそうですが、
石畳のきれいな街並みです。
一方で、バリアフリーとは言い難いものです。
バリアフリーについては、記事:おおた街なか“すいすい”ビジョンをご参照ください。
特に、パリの交差点は、信号のないロータリーに車が入ってきますけれど、譲り合うことなく我先に動きますので、危険な状況で、慢性的な渋滞が発生しています。
大田区の国際交流
自治体レベルでの国際交流は今後ますます活発になっていくことでしょう。
東京都の姉妹友好都市は以下11。お互いに大きすぎて、充実した民間交流につながるのか?
ニューヨーク市、北京市、パリ市、ニュー・サウス・ウェールズ州、ソウル特別市、ジャカルタ特別市、サンパウロ州、カイロ県、モスクワ市、ベルリン市、ローマ市
ちなみに、大田区では、アメリカ・セーラム市、北京市朝陽区。行政・民間レベルの交流がなされています。
せっかく、世界に対してアクセスが良く特色のある大田区ですので、様々な交流を推進してまいります。