10月21日~25日まで5日間の行程で台湾を訪問しました。
台湾政府外交部の主催によるもので、2010年から各政党の日本の青年(自治体議員、政党職員、秘書、学生など)が招待をうけて、台湾を訪問します。
私は、民主党の7名の議員団の一員として参加することになりました。
台湾(中華民国)と日本の間には正式な国交はありません。大陸の中華人民共和国と日本の国交樹立に際して台湾と日本の正式な関係は消滅しました。
とはいえ、隣人として友好関係をもちたいところ、国家間ではなく、政党外交、議員外交の必要性が強まるのです。
今回は、日本青年台湾研修ということで、台湾政府外交部・国民党・民主進歩党・台北市・台南市議会を表敬訪問するほかに、台湾の名所を巡ります。つまり、観光要素が大きいのですが、それだけ、台湾を知ることができまして、友好親善につながります。
同行していただくのも、単なる旅行ガイドではなく、将来有望な(日本語が話せる)大学生たちが付き添ってくれます。気兼ねない会話の中から、台湾の人を理解することができます。
また、SNS全盛の昨今でして、行程中撮影される画像は、学生たちのfacebookにアップされてタグ付けされていきます。
つまり、楽しげな台湾の様子が我々の日本の友人に伝わっていく訳で、うまく広報されているなと感じました。
大田区議会では、小生、観光委員会の副委員長を務めておりますので、様々参考になる行程でした。
ちなみに、台北の市街地にある松山空港との間で定期航路があるのは、日本では羽田空港だけです。
台北中心部から1時間の桃園空港から日本の多くの空港に定期便が就航しています。
● 日台関係
前述の通り正式な国交はない。
しかしながら、友好関係があります。原因・結果は以下の様なものがあげられます。
- 2011年の東日本大震災に際して、台湾から多額の義援金(187億円)、救助隊派遣、救援物資の提供
- 1999年の台湾大地震への日本の支援
- 人的交流
【短期訪問】台湾→日本 146万人、日本→台湾 143万人(2012)
【日本語学習者数】23万人 中、インドネシア、韓、豪につぐ5位(2012)
【留学者数】4,617人 中、韓につぐ3位(2012) - 長期にわたる日本統治(1895年~1945年)。
- 日本統治時代の水利事業に命をかけた八田與一の存在
● 関係各部表敬
- 外交部・亜東関係協会
- 正式な外交関係が無いため、日台関係の中国側窓口は亜東関係協会なる団体が担います。ちなみに、日本側の窓口は財団法人交流協会。
初日の夜は外交部・亜東関係協会が共催となる形でレセプションパーティー。
日本人は勤勉だから、日本の株式に投資してるよ。などと、嬉しい話をうかがいました。 - 中国青年救国団
- 設立当初は、国民党系の青年組織であるが、現在は台湾有数のボランティア団体。
今回の日本青年台湾研修にあたって、多くの優秀なボランティアを提供している。
ボランティアの学生にとっても、こうした交流が貴重な経験になるほか、海外留学の奨学金を受けやすくなるメリットがあります。 - 国民党
- 東京から参加の議員が私だけだったので
2020東京オリンピック・パラリンピックへのお礼を。
台湾も東京から近いので、合宿や観光などを期待しているとのこと。
写真は国民党 海外部主任夏大明さん - 民進党
写真は台北市議の方々と民主党議員団
日台の国交関係、台湾の反原発運動などをうかがいました。- 台南市議会
- 副議長さんにお話をうかがった後、議場を見学。議員数は60名ほどですが、立派な議場におののきました。
せっかくなので、演壇に立ちました。
実際の質問は、議会事務局長さんに伺いまして、議員の月額報酬は 本給13万元 プラス 秘書人件費23万元 プラス 2万元!!の調査費とのことでした。
● 観光
- 士林夜市
誰もが必ずしも訪れる 台北最大の夜の屋台村。
台湾の学生たちも、夜は夜市ですごすそうです。安い!旨い!- 總統府
- あくまで観光客として内部の見学を。
台湾の政治・経済の歴史が一目でわかります。
初めてでしたが、おススメです。 - 国立故宮博物館
- 巨大博物館を約1時間で目玉展示物を見て回りました。
ミュージアムショップは家族へのお土産を物色するのに最適です。
- 台北市内見学
- 迪化街を散策しました。
日本のアメ横のような、食材を扱う店が多い下町。
ドライフルーツ、カラスミ、漢方薬などが陳列されています。
28人の参加者を7チームに分けて、それぞれが台北の観光スポットを巡る企画。
各チームには2名の日本語が話せる学生ボランティアがアテンドしていただいて、街中での会話に困ることはありません。台湾の日常を感じられる散策となりました。 - 101鼎泰豐
台湾の小籠包の人気店でランチ。
101は台湾の最も高いビルでそこからの眺望は素晴らしいはず。
なのですが、今回は地下のレストラン街での食事だけでした。
次回こそは上らなきゃ。- 木柵猫空ロープウェイ
- 台北南部の人気観光スポット。
ロープウェイからの景色が絶景なのですが、夕方暗くなってからの到着だったので、山々の表情は見えず…
ただただ山上のレストランで飲んでおりました。
毎晩、緑の台湾ビールを飲みまして、たまに紹興酒。
日本のビールにホームシックをおぼえます。
ちなみに、鍋にはお茶が入っております。 - 烏山頭ダムと八田與一記念館
- 台南地方に巨大な烏山頭ダムをつくり農業用水利事業を行った日本人技師 八田與一さんの記念館があります。
八田與一さんは石川県金沢市の出身でありまして、今回の民主党議員団の団長 粟森慨・金沢市議も金沢と台南の友好関係を話しておられました。
写真は、八田與一さんの自宅の書斎(座るなと書いてあったので、空気イスやってます^^)
写真は、八田與一さんの夫人 外代樹さんの銅像。
外代樹さんはとても悲しい最後を遂げています。
先人たちの御苦労の上に成り立っている友好関係を、新幹線に乗って2時間半の台南でも感じてまいりました。
5日間の行程を終えて、
羽田空港の立地する大田区の議員として、
あたたかく外国人を受け入れていかなくちゃと、思いをあらたにいたしました。
最後になりましたが、台湾のみなさま、大変にありがとうございました。
多謝!