暑い夏はゲリラ豪雨もまた発生します。河川の氾濫、崖崩れの危険性があります。特に都市においては、下水道の排水処理能力を超えて、街中で汚水が溢れるリスクが甚大です。川が無い住宅地が水浸しになったり、マンホールが噴き出している映像を毎年のようにみます。
大田区では 呑川流域の整備 呑川氾濫 に注目が集まります。
呑川(のみかわ)とは|基本データ
呑川(のみかわ)基本データ
呑川は、世田谷区新町地先を源とし、世田谷区・目黒区・大田区の3区を流れて東京湾に注ぐ二級河川です。暮らしに身近な川でありながら、豪雨時の氾濫や水質(におい)の課題でもたびたび話題になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | 二級河川 |
| 河川延長 | 約14.4km |
| 流域面積 | 約17.7km² |
| 源流 | 世田谷区新町地先 |
| 流域 | 世田谷区・目黒区・大田区 |
| 主な支川 | 九品仏川(約2.6km) |
| 河口 | 東京湾(大田区) |
(出典:東京都建設局)
大田区内では両岸が桜並木になっている区間も多くあり、春は散策スポットとしても親しまれています。
一方で、呑川の水はなぜ「汚い・臭い」と言われるのか、川のなりたちから最新の工事情報まで解説します。
まず、現在の東京都下水道局の呑川流域整備水準の引き上げの情報から紹介してまいります。
東京都 豪雨対策下水道緊急プラン(2013年12月)
4つのエリアを【75ミリ対策地区】として、1時間あたり75ミリの豪雨にも対応できるように、既存の下水道幹線の下に新たに幹線を整備することとしました。

【75ミリ対策地区】のうち、❷の目黒区八雲・世田谷区深沢は、大田区と同じ呑川流域なので、詳細を次に…
呑川 暗渠地域 (目黒区八雲・世田谷区深沢)の豪雨対策

東京工業大学のグラウンドに立坑を掘って、上流に向けて下水道幹線を整備します。
これが完成すると、目黒区八雲・世田谷区深沢での浸水リスクは大幅に減少します。
新しく整備する下水道幹線にたまった汚水はどうするのか?
東京工業大学のグラウンドそばから流れている呑川に放流してしまうと、川が汚水で汚染されてしまいます。
豪雨が去れば、下水道幹線に戻して、水再生センターへと流します。
新しく整備する下水道幹線は終局的な出口がなく、豪雨時の貯留管として機能することとなってます。
呑川が「汚い」「臭い」と言われる理由
呑川周辺の下水道は、雨水もトイレなどの汚水も同じ管に流す「合流式」です。処理能力を超える豪雨の際には、未処理の汚水がそのまま呑川に放流されます。これが「汚い・臭い」と感じられる主因です。
とくに下流域は海の潮によって川の流れが戻されるため、においがこもりやすく、改善が長年の課題でした。この水質を改善するのが、次に紹介する「合流改善(貯留管の整備)」です。
呑川 中流域 での合流改善
呑川の氾濫対策の文脈ではなく、水質改善の合流改善も行われています。
呑川周辺の下水道は、雨水も(トイレなどの)汚水も合流方式で下水道管に流れています。日本でも一部限られた地域は、分流方式と言って雨水と汚水にそれぞれの配管を与えています。
合流方式下水道管は、下水道管の処理能力を超えてしまう豪雨の際は、呑川などの河川にそのまま排水しています。
処理されてない、汚水が川に流れ込むので、汚い・臭い状況になります。特に、下流域は海の潮の流れで、川の流れが戻されてしまうので、汚い・臭い川の状況が長く続いてしまいます。
そんな呑川をきれいにするための合流改善が進められています。
氾濫対策ではありませんが、これも豪雨対策のひとつです。

第一弾として、呑川左側、大田区石川町~東調布公園までの約2kmに並行して下水を受け止める貯留管の整備が進みます。
もともとは、貯留池を地下に整備して受け止める計画でしたが、貯留管で十分とのことです。

貯留管を敷設するための巨大なたて穴を東調布公園の水泳プールのところに掘りまして、そこからシードルマシンが川上に向かって道路下を掘り進めます。
マンホール掘削工事 大田区石川町の住宅街で長期間実施されます
(2024年8月の更新箇所です。)
地下には、貯留管が整備されますが、ところどころに取水マンホールを設置します。
マンホールかと簡単に理解しましたが、
巨大マンホール
先日の説明会で示されたのは2つのマンホール


- マンホール工事現場に防音壁を設置せよ
- 道路を夜も含めて封鎖してもいいから、工事前後の設営作業を短縮して、工期を短縮せよ
- 中原街道が渋滞しないよう配慮せよ


