予算特別委員会総括質疑 2016.3.9(会派代表)

平成28年度予算案についての予算特別委員会
今回は、会派を代表して総括質疑を行いました。
大田区議会において、総括質疑では、区長と各部長と一問一答形式の質疑がおこなえます。
また、会派の他のメンバーよりも持ち時間が長いので、様々な項目について議論することができる貴重な機会です。

今回のテーマは、
財政運営、介護保険の新総合事業、少子化対策、データヘルス、羽田空港跡地、ギャンブル対策、学校改築、スクールソーシャルワーカー、学校不祥事

動画・前編

動画・後編(学校不祥事はこちら)

以下、文字おこし。

◎財政運営全般 について
● 選択と集中
 という言葉を区長は、よく使われている。
今定例会における区長挨拶では、
安定した行政サービスを提供できる持続可能な財政運営を行っていくための選択と集中だと理解します。
とおっしゃってます。

選択と集中の裏には、見直しを求められることもある。

【Q】松原区長が、今後、特に見直していく施策などをお示しください?
【A】限りある経営資源の選択と集中が必要です。状況を見極めて定期的に見直す必要がある。
行政評価については、定量的な評価が出来るように検討している。
補助金の適正化方針を策定し、妥当性を検証していく。

● 中小企業融資基金 55億円
従前は、信用保証協会の保証のない融資への損失保証を区がやっていた。平成26年度の条例改正で区の損失保証はなくなってますから、55億円の基金の預託はいらないでしょう。

マイナス金利の時代です。
金融機関にとっては、預託してほしいものではなかろう。

【Q】中小企業融資基金 55億円は、引き出して他の事業に活用するべきだと思うが、どう考える?
【A】決算において、中小企業融資基金の運用状況は示しています。
今後、検討していく。

ベンチャーファンド組成など創業支援に回すことも検討してください。

◎介護保険 新総合事業 について
本会議の一般質問の場で、
シルバーデモクラシーを懸念する意見が出ていました。区長も本会議の場で
大田区の65歳以上の人口は16万人を超え、2025年には、「団塊の世代」が75歳以上となり、介護や支援を必要とする方の割合が急増することが予想されます。

介護の領域にこそ、選択と集中の政策判断が欠かせません。

介護保険制度の改正では
地域包括ケア体制の構築や費用負担の公平化などに取組み、さらには、要支援の訪問介護・通所介護いわゆるホームヘルプ、デイサービスについては、自治体の地域支援事業に移行する。

【Q】大田区が本年4月から実施する総合事業について、どのような効果を期待しているのか?
【A】新しい総合事業は、地域の実情に応じて、多様な主体が参加、要支援者などに対し、効果的かつ効率的な支援を行う、地域の支え合い体制をつくることを目的としている。
この事業は、現在の介護認定申請のほかに、さわやかサポートの介護予防ケアマネジメントによって、本人の状態に応じた最適なサービスを提供します。
一般介護予防事業としては、老人いこいの家の「いきいきシニア毎週体操」およびライブ映像を配信する「ライブでストレッチ」等を中心とした通いの場を拡充することによって、平成28年度は、延べ46,000人の参加が可能になります。
区は、新しい総合事業を通じて、高齢者に最適なサービスを提供していくとともに、健康寿命を延伸し、結果的に持続可能な介護保険制度の構築に努めていきます。

高齢者が介護保険だけに頼らず、元気に暮らせるよう一般介護予防事業を充実させてほしい。

一般介護予防事業は高齢者にとって便利で身近な場で利用できるべきです。
福祉部所管の老人いこいの家だけでなく、他の公共施設でも、健康体操の場を拡げるような全庁的な対応をお願いします。

◎少子化対策 について
まちひとしごと総合戦略では、
出生率の数値目標を掲げた。
私も1年前のこの場で出生率の目標設定を申し上げたように、
たいへん意義のあることです。

とはいえ、合計特殊出生率 現状 1.19 に対して、目標1.2

総合戦略の大きな目標がほぼ現状維持とはどういうことなのか。

【Q】難易度の低い目標を達成というのは、達成できたとしても、高く評価はできないと理解しているか?

◎データヘルス について
データヘルス事業が来年度から始まります。
平成25年に私、地域産業委員会に所属していまして、商店街の視察で広島の呉市に行く機会がありました。呉市は国民健康保険の医療費適正化の取組が先進的であると知られていましたので、是非にと視察項目に追加していただいたことが思い出されます。
呉市でうかがったのは、国民健康保険の大量な診療データや検診データを解析して、被保険者の重症化を回避したり、ジェネリック医薬品への切り替え促進をして、医療費適正化につなげる取組です。多くの委員とその意義を共有することができました。
こうして、大田区で呉市方式のデータヘルス事業が始まることはたいへん感慨深いです。

データヘルス事業は医療費適正化の観点からは、取り組む費用よりも大きな医療費削減が発生しているべきです。

平成25年から取り組んでいるジェネリック医薬品差額通知事業が、拡大されます。

【Q】今までの費用対効果をお示しください?
【A】発送経費は28万円で、保険給付費の削減額は760万円。

大田区では糖尿病の重症化が医療費負担を大きくさせるとのデータ分析結果を受けて、
保健指導による糖尿病の重症化予防対策に取り組みます。

呉市でもそうでしたが、
地域のお医者さんの理解も必要です。
大田区であれば、健康政策部のサポートもかかせない。

【Q】健康政策部の対応については?
【A】医療機関の協力は欠かせない。区内の医師会などへの情報提供するとともに、区民部と連携して協力を求めていく。

◎スクエアなまちづくり について
区長のご挨拶の中で スクエアなまちづくり とありました。
蒲田 大森 臨海部 羽田空港
この4エリアを頂点にした四角形である。
調布地域が範囲外におかれるのは残念です。

● 羽田空港跡地
昨年の決算特別委員会で申し上げたが、羽田空港跡地利用OTAプランでは、基盤整備だけで、87億円もの費用がかかるとされている。
やはり、区民負担は極小化していただきたい。

整備終了後の道路公園などは区に移管されると聞いているが、そこで負担する費用はできる限り、国や都に負担をお願いしたい。

取得する宅地部分に関しては、跡地の歴史を思いおこせば、本来は大田区の土地であるから、無償で取得できるよう交渉してください。

整備予定の建物の検討については、事業者公募が予定されています。
民間の活力を引き出すといっても、言い出しっぺの大田区が確固たるアイデアを持っていなければ、まとまりません。

建物の整備方針の二本柱は、産業交流施設とクールジャパン発信拠点。
クールジャパン発信拠点はともかくとして、産業交流施設はいまひとつ具体像が見えないというのが、ほとんどの区民の声である。
空港まちづくり部では、かねてから検討しているわけだが、

【Q】現状の産業交流施設についてのアイデアをお示しください?
【A】先端産業分野において活躍する企業や新たな時代を切り拓こうとする起業家・ベンチャー企業を国内外から誘致し、これらの企業と区内企業とのコラボレーション機会を創出させ、区内産業の活性化と我が国の国際競争力強化につなげていくことを目指す。
今回の補正予算で提案している「IoT仲間回しによる生産性向上プロジェクト」、「プロトタイプセンターの整備」などもこうした取り組みの一環と位置付けています。
産業交流施設が、官民連携により、大田区のものづくり産業の存在感を高め、その集積の強化を実現するものとなるように取り組んでいく。

◎ギャンブル対策 について
ギャンブル依存症者が、成人男性の9%という調査がある。
ビッグイシュー基金が昨年10月に発表した調査に基づきます
なかなか調べようがないけど、生活保護受給者に多いのではないかと思う。
ギャンブル中毒から抜けるなんらかの対応をしないと本質的な自立支援にならない。
メンタルクリニックに通わせれば解決というものでもなく、継続的にギャンブルの問題について、対象者が意識することが重要です。
さて、生活保護者のメンタルケアを来年度から別の事業者に委託します。

【Q】ギャンブル依存症の生活保護受給者へのメンタルケアはどうなるのか?
【A】生活保護受給者のうち、ギャンブル等への依存症を含む精神疾患を有する方に対しては、地区担当員と専門知識を有するメンタルケア支援員が連携して対応しています。

自助グループが、区内にもあります。ギャンブル依存症だけでなく、アルコール依存症のも。
私も見学に行きまして、
当事者で語り合う場で、自分の負の部分を認識することによるデトックス効果が期待されるのかと思いました。

大田区には、パチンコ店が47点、19,000台もあります。(P-worldより集計)
そこへの対応も検討しなければならない。

◎学校改築 について
学校改築についての予算は 59億円計上された。一見多いようだが、着手済6校のものがほとんどです。
新たに2校 赤松小学校、東調布第三小学校が建替え計画にはいった。
ペースが遅いし、そして、資金計画が担保されていない。
建替え後も同じ学校数を維持しようというのはたいへんに野心的だ。

また、既存の校地の中で建替える。居ながらに工事するのは、コスト・時間がかかる上、
子どもの静かな学習環境を妨げるという深刻な課題も無視できない。

学校の集約をどうすれば最適化できるか? 
を、数字と土地勘をもって議論しましょう。

大森7中、東調布3小がともに建替計画にはいっている。
徒歩5分くらい。

大森7中の第2グラウンドに、小学校を入れることができる。

【Q】大森7中、東調布3小を統合して建替えるのはいかがでしょう?

赤松小学校は大田区有数の閑静な住宅地に立地しているようだが、
使用容積率76%、法定容積率200%
単純に3校分の建物を建てることができる。

ここで、余った学校をどうするのか。
北区では、廃校を改築ステーションとして、
これから増えてくる学校建て替え時の仮校舎として活用すると発表しています。

廃止になった学校も駅から近ければ、広範囲から通学できるので、
改築ステーションとしての利便性も高い。

【Q】赤松小学校の建替えに際して、小学校の統合を行ってはどうか?

◎スクールソーシャルワーカー について
倍増して、4人体制とする。
でも、大田区の通常校は87校もある。

【Q】学校数を考慮した場合、相対的に多いといえるか?

◎学校不祥事 について

● 組体操事故
学校リスクについて、いまや日本を代表する研究者となった
名古屋大学の内田良准教授の問題提起により、運動会での組体操の危険性について、
昨年、大きな話題になりました。

小学校の運動会での、組み体操で大田区でも事故が発生している。
昨年、5月5人ブロッケンで 左手首骨折、6月3段ピラミッドで 尾骶骨骨折。

ところが、今年1月の子ども文教委員会で
組体操による事故の報告を求められた指導課長は、大きなけが等の事故はない。と答弁している。

【Q】社会問題となった組体操事故に対しての答弁としては、甚だ不正確であるが、いかがか?
【A】大きなケガとは思わないとの理解です。

かねがね、私は、教育委員会事務局の隠蔽体質だけでなく、
教員のモラル低下に警鐘を鳴らしています。

昨年平成26年度は教員の逮捕が2件。盗撮、児童ポルノ。

【Q】今年度は、公然わいせつで略式起訴された教員がいる。通常この種の不祥事は議員一斉メールでも公表されるのだが、なぜ公表されてないのか?
【A】昨年11月4日の早朝に教員が自宅の敷地内での行動によりまして、警察の取り調べを受けまして、公然わいせつ罪で罰金刑を受けました。
現在、この教員に対しては、東京都教育委員会から近々に処分が発令される予定で、報道機関に情報提供がなされる予定です。

【Q】昨年は逮捕されて報告されている。なぜ今回は、議会に報告されないのか?その基準はどうなのか?

【Q】今年度、ほぼ全ての中学校の進路指導主事の教員が私立高校から接待を受けたと聞いている。

学校職員服務取扱規程では、利害関係人からの利益供与を禁止している。
これに抵触すると考えるが、
この事実はなぜ公表していないのか?

【A】入試説明会に教員が参加して金品を受け取ったケースです。
他の自治体の教員も含まれるので、東京都が全体を取りまとめています。
これまでも、東京都は処分が確定した後、報道機関に情報提供しています。

私立高校は、国民の税金から補助を受けて経営している。
私立高校が、中学校の教育公務員に金品を渡して、受験者の増加という利益につなげているのは看過できない。

【Q】どこの高校から利益供与を受けたのか?
【A】お答えすることはできません。

【Q】なぜ答えられない?
【A】東京都が全体を取りまとめていますから。

(残念なことですが、大田区教育委員会事務局の隠ぺい体質に加えまして、無責任体質が明らかになりました…)

以上です。少し厳しいことも言ったかもしれません。

こうして、われわれ議員が行政に意見できるのは、行政が情報公開を積極的に推進しており、具体的な計画を立てようとしているからできることです。
PDCAという言葉があります。PLAN DO そして、われわれ議員は計画と結果をチェックして大田区がよりよくなるための議論をすることができます。
地方自治において、行政と議会は車の両輪だという声もありますが、そうではなくて、
走る車を一旦止めて、定例議会というピットの中でオーバーホールして予算決算の審議をしていると言えるでしょう。
行政改革を継続する大田区政を高く評価しておりますので、
来年度も松原区長の強いリーダーシップのもとスムーズに走っていくことを期待します。

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