冒頭の区長挨拶でもおっしゃっていましたけれども、
今後の大田区の重要課題として、
少子高齢化への対応である。まさに少子化の喫緊の問題に対して、この基礎自治体大田でもしっかりと取り組んでいこうという姿勢のあらわれでございまして、大変評価するところでございます。
また、重要事業として私もかねてから申し上げてきました 放課後子ども教室であるとか、マンションの耐震化促進であるとか、勝海舟記念館、そうした言葉が入ったということは大変にありがたい。私も引き続き、より中身のあるいい事業となるように意見させていただきたい。
一方で、毎年第1定例会の区長挨拶の中で重要事業として入っていました新空港線蒲蒲線 これが区長の挨拶文から抜けた。大田区が積極的に推進するものではないと私もかねてより主張してまいりまして、基金の積み立て条例、そういったものも反対してまいりました。また、都の中間とりまとめでも、優先整備の5路線から蒲蒲線が外れております。ということで、松原区長がそうした世の空気をしっかり感じて、大田区の重要事業からあらかじめ外しておかれた、大変このリスクマネジメントには敬服するところでございます。
この新空港線蒲蒲線というのが、今、蒲田駅前の再整備で大きなボトルネックになっているなと私は感じています。空港線が成立した暁には東西交通をよくしていきますよ、そうした言葉が往々に盛り込まれていて、これは蒲田の再整備にとって新空港線蒲蒲線がボトルネックでありました。今後は、これからの重要課題というのは、どちらかというと中心市街地である蒲田の再整備であると思いますので、空港整備の積立金のために積んだ20億円、そうした資金を蒲田の再整備にぜひ充てていただきたい。例えば、これは私が初めての質問で申し上げました、東急の改札口からJRの連絡口を通って区役所につないでいく、そうしたまさに東西自由な通路をつくっていただきたい。区役所にとっては2階と3階に、おなかに穴をあける、大変腹を痛めるという事業でございますので、区民の皆さんも大変に評価するのではないかと思います。
さて、具体的な事業につきましてですけれども、少子化対策、これはまさに来年度予算の中に言葉として入った。ぜひ意味のあるものにしていただきたい。今回、特に人口動態に対する懸念を示しているということでございまして、この少子化対策は何であるかというと、まさに合計特殊出生率を引き上げる、こういったことをしっかりとやっていただきたいと思います。なぜ今、少子化対策に取り組まなければいけないのか、皆さん当然おわかりだと思いますが、平成元年に1.57ショックという言葉がありました。当時子どもが少なかった丙午よりも、新しく生まれた子どもの数が少なかった。それ以降、日本で少子化の大きな流れにずっといる。それはまさに日本の閉塞化です。平成元年に1.57ショックでしたというところから、今、平成27年です。子どもが少ないという世代が二十五、六歳になってきた。まさに今、つまり、産む人が少なくなってきたということです。そうした意味で、今回の予算委員会でも多子世帯の支援ということもおっしゃっていた委員の方もいらっしゃるし、保育園の保育料、3人目が無料になった、それは来年度の予算です。そうしたこともある。ということで、大田区も多子世帯への支援というところに踏み込み始めてきている。ただ、多子世帯の支援という意味では、大田区では、数年前、3人目の子どもに対する出産一時金制度がありました。1回で5万円いただけた制度で、私もいただけてよかったなと思っていますが、今はそういったものはありません。そうした意味で、多子世帯の経済的支援は必要です。今、子ども手当というのももちろんありますが、あれは所得制限が全国一律の水準ではないかということに気付いてほしい。いわゆる地域的な所得水準をはかる一つの目線に就学援助というのがあります。生活保護費から積み上げてくるもので、そのモデル世帯での就学援助というのが、大田区だったら378万円です。でも、これが茨城県土浦市に行くと306万円ということで、地域によって所得の概念が相対化しているということに気づいていただきたい。大田区の子ども・子育てプランのアンケートでも、これから区政、行政に充実してもらいたいことの断トツ1番が、経済的支援でございますので、そうした意味で多子世帯への経済的支援というのを今後強めていただきたい。
私は4年間議員をやってまいりましたけれども、こうした予算の場もそうですけれども、行政は区議会議員の言うことを結構聞いていただけていると評価します。
区議会議員も50人もいますといろんな意見があって、果たしてこの意見を取り上げるべきだったんだろうかという部分もあるなと時々感じるわけでございます。ですから、議員がいっぱいいるとそれだけ事業が増えていく、まさに税金の無駄遣いになってしまうのではないかという危機感を覚えるわけでございます。区民目線の声をしっかり受け止めていくツールとして、大田区でも今年度からインターネット上で区民の声を受け止めるシステムをつくっているし、予算編成もまさに、来年度の予算編成をオープン化しているということで、行政が住民の意見をしっかり聞くという体制整備ができてきていると実感しています。そして、我々議会も、今期まさにユーチューブで議会の動画を発信しているということで、実はオープン化に向けて取り組んでいるところでございます。ですから、引き続きこのオープンガバメント 行政がしっかりとオープンな形で区民の意見を聞くというところに取り組んでいただきたい。
一方で、区議会も形を変えていかなければならない。これは、我々の来期の課題です。