脱ハンコで行政手続を便利に!ハンコなくても有印私文書偽造罪が成立する?

6月25日告示:都議会議員選挙に出馬表明した岡高志でございます。
東京都の政治課題についてもこちらのブログで発信しております。

コロナ感染対策として、非対面が求められ、行政手続はオンライン完結が推奨されます。朱肉でハンコ押さなきゃいけない手続があると、そこは紙の原本を郵送しなきゃとなりまして、オンライン手続の障壁となります。

ハンコがなくても有印私文書偽造罪が成立

ハンコを押した書面は、有印私文書として証明力が高まるので、重宝されてきたわけです。

就労証明書に関して押印を省略した場合又は電子的に提出した場合の犯罪の成立についての整理

という文書が2020年9月4日、内閣府 規制改革推進室からリリースされています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/imprint/i_index.html

内閣府(規制改革推進室)は就労証明書についての有印私文書偽造・変 造罪、電磁的記録不正作出罪等の成否に関して以下の検討・整理を行った。

(ポイント)
就労証明書については、就労先事業者の押印を不要としても改ざん等すれば有印私文書偽造罪が成立し得る。罪名(「有印」)から誤解のないように注意が必要。 また、就労証明書自体を電子データによることにしても、就労時間などを改ざんすれば、電磁的記録不正作出罪が成立し得る。

有印私文書偽造罪、有印私文書変造罪における「署名」とは、一般に、自己を表彰する文字で、氏名その他の呼称を表記したものを意味すると解されている。
判例(大審院明治 45 年5月 30 日判決(大審院刑事判決録 18 輯 790 頁))
裁判例(東京高裁昭和 53 年 11 月 21 日判決(判例時報 918 号 133 頁) 等)

例えば、事業者名が記名されている就労先事業者が作成した就労証明書を 他人が無断で改変した場合、就労先事業者の押印がなくても、当該証明書が、権利、義務若しくは事実証明に関する文書に該当し、これを、行使の目的で、他人の署名を使用し、あるいは、偽造した他人の署名を使用して偽造したと認められる場合には、有印私文書偽造罪が成立し得る。また,当該証明書が、他人が署名した権利、義務又は事実証明に関する文書に該当し,こ れを変造したと認められる場合には,有印私文書変造罪が成立し得る。

保育園への入園申請もオンライン申請が進みます

保育園入園申請での添付書類と言えば、就労証明書。

勤務先のハンコが必要となっていたわけですが、押印不要となれば、オンラインで送信しやすくなります。

申請への審査処理もWEBフォームで送られた方が、機械的に処理出来てスピードアップすることでしょう。

保育園入園申請の窓口は、東京都でなくて、区市町村です。まだオンライン申請していなかったら、その理由を確かめましょうね。

刑法改正も検討すべき

ハンコ無しでも行政手続が進むのはいいことです。

とはいえ、ハンコを押すという重要な作業をしていないのに、有印私文書偽造の罪に問われるのは、予見可能性に反する重大な不利益です。

ハンコレスのデジタル時代、文書に係る法体制全体の見直しが必要です。