国民健康保険料の値上げと高額療養費制度

大田区議会議員 岡 高志です。
先日の総務財政委員会で議論になった国民健康保険について、国の動向含めて整理しておきます。
ご承知の通り高齢化が進んでまして、医療費負担が増加、ひいては、健康保険の保険料の値上がりにつながっています。
大田区の国民健康保険の基準保険料は 118,411円(年額)になる方向です。 
前年は 111,189円で6.5%増
保険料値上げの要因は2つ
国保加入者の高齢化
高齢化に伴って1人平均の医療費が増加します。
一方で、健康保険の加入対象が拡大したため稼働層の国保加入者数が減少しており、1人当たり医療費負担は上昇します。 

高額療養費の保険料賦課総額への算入 
23区では、高額療養費は保険料賦課総額に含まれていませんでした。国保の運営主体が区から東京都に移ることをみこしてか、平成26年度から段階的に算入されることになりました。 
平成26年度 25%、27年度 50%、28年度 67%、そして、29年度は 75%  
参考に特別区長会の国民健康保険についての解説ページより、下の図を引用します。
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高額療養費等が67%で211億円算入されてますから、 平成29年度 75%になったならば、236億円と25億円増加。
保険料賦課総額は 1.2%程度増加するものと思われます。

高額療養費制度は、医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医療費の自己負担を支払った後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から償還払いされる制度です。
高額療養費を保険料に賦課して加入者負担とするならば、保険料の値上がりを食い止めるべく高額療養費自己負担限度額の引き上げも検討するべきです。

現行の高額療養費自己負担限度額は下の表の通りです。
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第97回社会保障審議会医療保険部会 資料より引用
今年の8月には、一部の高額療養費自己負担限度額は下図の通り引き上げが予定されてます。
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平成28年12月22日付厚生労働省保険局高齢者医療課「高額療養費制度の見直し内容について」より引用

70〜74歳の自己負担にフォーカスが当たりました。
75歳以上の自己負担増にも早急に手をつけるべきでしょう。1,530万人もの加入者数です。所得がたとえ少なめであったとしても、老後の疾病にそなえた資産もあるでしょう。


これから、
基準保険料を所得ごとに割り付けたものを示して条例改正案が提示される予定です
毎度のことですが、低所得者層は保険料が上がらず、中・高所得者層の保険料だけがやたら値上げされることが予想されます。
中・高所得者層でも、すでに、保険料を年額60万円程度納めています。疾病リスクに見合わないくらい多額の保険料を納めなければいけない人が当たり前になってくると、国民健康保険制度の存続が危ぶまれます。保険料が高すぎて、もはや、国民健康保険に加入したくないとの区民の声もあります。

中・高所得者層の保険料だけをやたらに値上げすべきでないと思います。