身近な税金その5 後期高齢者医療制度〜75歳を過ぎると医療費自己負担が上がる?!

こんにちは。大田区議会議員 岡 高志です。

75歳を過ぎると後期高齢者医療制度に移行して医療費自己負担が上がることも。。。

75歳になられた区民の方から、医療費の窓口負担が1割から3割に上がってしまったとの困惑の声をいただきました。

高齢者の医療費自己負担割合は現役世代と同じ3割にすべき!と私はいつも思ってますが、収入が増えたわけでもないのに、医療費自己負担割合が増えたというのは理不尽です。

75歳まで高齢者医療と75歳からの後期高齢者医療制度の自己負担割合の違い

75歳まで高齢者医療では、昭和19年4月1日以前の生まれの方は自己負担割合が1割。(それ以降では2割負担)現役並みの負担3割となるのは、住民税課税所得が145万円以上となる人。70〜74歳の被保険者が2人以上の世帯の場合、旧ただし書き所得の合計が210万円以内の人が含まれると1割負担になります。

http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kokunen/kokuho/kourei/70sai.html

75歳からの後期高齢者医療では、現役並みの負担3割となるのは、住民税課税所得が145万円以上となる人。被保険者が1人世帯の場合、世帯収入額が383万円未満であれば、1割負担。被保険者が2人以上世帯の場合、世帯収入額が520万円未満であれば、1割負担。

http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kokunen/kouki_k_iryou/koukihutan.html

旧ただし書き所得の合計が210万円以内という概念が入ることが違いです。旧ただし書き所得とは、総所得金額から基礎控除(33万円)を引いたもの。課税所得より社会保険料や医療費などの控除を加えたものです。人によって、多い少ないの違いが発生します。

75歳まで高齢者医療と75歳からの後期高齢者医療制度の自己負担割合を決定するちょっとした制度の違いを解消しなければ、収入が増えたわけでもないのに、医療費自己負担割合が増えてしまう理不尽は無くなりません。

制度変更により、財政負担が増える可能性があるとして、行政はおよび腰です。

区議会議員として、区長として、理不尽の解消に努めてまいります。

参考までに関係法令を以下引用します。法律上数字が漢数字で読みづらかったりするので、ローマ数字に書き換えてます。条文を読みにくくするトラップは無くしてほしいものです。

第42条 第36条第3項の規定により保険医療機関等について療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号の区分に従い、当該給付につき第45条第2項又は第3項の規定により算定した額に当該各号に掲げる割合を乗じて得た額を、一部負担金として、当該保険医療機関等に支払わなければならない。
(略)
4 70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であつて、当該療養の給付を受ける者の属する世帯に属する被保険者(70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合に該当する者その他政令で定める者に限る。)について政令の定めるところにより算定した所得の額が政令で定める額以上であるとき 10分の3

国民健康保険法

第27条の2 第2項 国民健康保険法第42条第1項第4号の政令で定める額は、145万円とする。
第3項 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する者については、適用しない。
1 70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合に該当する被保険者であつて、療養の給付を受ける者の属する世帯に属する被保険者について厚生労働省令で定めるところにより算定した収入の額が520万円(当該世帯に他の被保険者がいない者にあつては、383万円)に満たない者
2 当該療養の給付を受ける者及び第29条の7第2項第9号イに規定する特定同一世帯所属者について前号の厚生労働省令で定めるところにより算定した収入の額が520万円に満たない者
3 70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合に該当する被保険者であつて、療養の給付を受ける者の属する世帯に属する被保険者について当該療養の給付を受ける日の属する年の前年の第29条の3第2項に規定する基準所得額を合算した額が210万円以下の者

第28条 保険者は、一部負担金の割合を減ずることによつて国民健康保険の財政の健全性をそこなうおそれがないと認められる場合に限り、一部負担金の割合を減ずることができる。

第29条の3第2項 前項第2号から第4号までの基準所得額は、第29条の7第2項第4号に規定する基礎控除後の総所得金額等の算定の例(その算定の際第二十九条の七の二第二項に規定する特例対象被保険者等又は同項に規定する特例対象被保険者等でなくなつた日以後の最初の七月三十一日までの間にある被保険者の総所得金額に所得税法第二十八条第一項に規定する給与所得が含まれている場合においては、当該給与所得については、同条第二項の規定によつて計算した金額の百分の三十に相当する金額によるものとする。第二十九条の四の三第二項において同じ。)により算定するものとする。

第29条の7第2項第4号 前号の所得割額は、第2号の所得割総額を地方税法第314条の2第1項に規定する総所得金額及び山林所得金額並びに他の所得と区分して計算される所得の金額の合計額から同条第2項の規定による控除をした後の総所得金額及び山林所得金額並びに他の所得と区分して計算される所得の金額の合計額(以下「基礎控除後の総所得金額等」という。)に按あん分して算定するものであること。ただし、当該市町村における被保険者の所得の分布状況その他の事情に照らし、前号、この号本文、第7号本文、第8号及び第9号の規定に基づき基礎賦課額を算定するものとしたならば、当該基礎賦課額が第10号の規定に基づき定められる当該基礎賦課額の限度額を上回ることが確実であると見込まれる場合には、厚生労働省令で定めるところにより、基礎控除後の総所得金額等を補正するものとする。

国民健康保険法施行令

第67条 第64条第3項の規定により保険医療機関等について療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該給付につき第70条第2項又は第71条第1項の療養の給付に要する費用の額の算定に関する基準により算定した額に当該各号に定める割合を乗じて得た額を、一部負担金として、当該保険医療機関等に支払わなければならない。
1 次号に掲げる場合以外の場合 100分の10
2 当該療養の給付を受ける者又はその属する世帯の他の世帯員である被保険者その他政令で定める者について政令で定めるところにより算定した所得の額が政令で定める額以上である場合 100分の30

高齢者の医療の確保に関する法律

第7条第2項 高齢者の医療の確保に関する法第67条第1項第2号に規定する政令で定める額は、145万円とする。
3 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する者については、適用しない。
1 当該療養の給付を受ける者及びその属する世帯の他の世帯員である被保険者について厚生労働省令で定めるところにより算定した収入の額が520万円(当該世帯に他の被保険者がいない者にあっては、383万円)に満たない者
2 当該療養の給付を受ける者及びその属する世帯の加入者について前号の厚生労働省令で定めるところにより算定した収入の額が520万円に満たない者
3 当該療養の給付を受ける者及びその属する世帯の他の世帯員である被保険者について当該療養の給付を受ける日の属する年の前年の第18条第1項第2号に規定する基礎控除後の総所得金額等の算定の例により算定した額を合算した額が210万円以下である者

第18条第1項第2号 前号の所得割額は、地方税法第314条の2第1項に規定する総所得金額及び山林所得金額並びに他の所得と区分して計算される所得の金額の合計額から同条第2項の規定による控除をした後の総所得金額及び山林所得金額並びに他の所得と区分して計算される所得の金額の合計額(以下「基礎控除後の総所得金額等」という。)にイに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率(以下「所得割率」という。)を乗じて得た額であること。ただし、当該後期高齢者医療広域連合における被保険者の所得の分布状況その他の事情に照らし、前号、この号本文及び第4号の規定に基づき当該被保険者に係る保険料の賦課額を算定するものとしたならば、当該賦課額が、第6号の規定に基づき定められる当該賦課額の限度額を上回ることが確実であると見込まれる場合には、厚生労働省令で定めるところにより、基礎控除後の総所得金額等を補正するものとする。

高齢者の医療の確保に関する法律施行令

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