魅力的なネットショッピングであるふるさと納税に対抗するには

こんにちは。
大田区議会議員 岡 高志です。

税制としていびつなふるさと納税について、私のブログでも毎年とりあげています。

ふるさと納税を図解します

図解ふるさと納税
居住している自治体で一般的な住民サービスは受けられているものの、特に望むこと(真夏の学校の体育館にクーラーをいれるなど)が実現されてない。
一方で、ほかの自治体(「ふるさと」に限らない。)に寄付をすると返礼品として食べ物など(「特産品」に限らない。)がもらえます。
もらえる方がいいから、ふるさと納税制度の実績は伸びます。

ふるさと納税制度は、ふるさとや地方団体の様々な取組を応援する納税者の気持ちを橋渡しし、支え合う仕組みであるとともに、地方団体が自ら財源を確保し、様々な施策を実現するために有効な手段であり、我が国において人口減少が深刻化する中で、地域資源を最大限活用し、地域経済を再生させていく上で、重要な役割を果たす制度です。

これは、2018年4月の総務大臣通知に示されたふるさと納税制度の本旨。
総務大臣通知の趣旨は以下のところ

一方で、依然として、一部の団体において、返礼割合が高い返礼品をはじめとして、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品が送付されている状況が見受けられます。仮にこのような状況が続けば、ふるさと納税制度全体に対する国民の信頼を損なうこととなります。今後、制度を健全に発展させていくためにも、特に、返礼割合が3割を超えるものを返礼品としている団体においては、各地方団体が見直しを進めている状況の下で、他の地方団体に対して好ましくない影響を及ぼすことから、責任と良識のある対応を徹底するようお願いします。

2017年4月の総務大臣通知でも、返礼品は3割を上限にするようにとなってましたが、効果がなかったので、再度の通知となったようです。

ふるさと納税の寄付受け入れ自治体の上位を見てみます

データは総務省ふるさと納税ポータルから

寄付受入額に対しての返礼品の調達・送付費用の割合が、50%、60%の自治体が目立ちます。
同じ納税でも見返りがある方が魅力的です。

ただ、寄付金総額3,650億円のうち返礼品の調達以外の費用が17%かかっています。
クラウドファンディング業者への手数料や広告宣伝費などです。
もちろん返礼品自体も寄付を集めるためのコスト。
寄付金総額の55%がコストになっています。
都会から地方への再配分は、中央政府がやった方がコストがかからないのではないでしょうか。

これから返礼品の比率は低下していくかもしれませんが、
居住自治体に税として納めるよりも、なんらかの見返りがある自治体(「ふるさと」に限らない。)への寄付はまだまだ魅力的です。
返礼品は3割は期待して大丈夫ですから。

都会の自治体にとってのふるさと納税制度は、ストレートに税収減につながります

ふるさと納税による税金の流出(控除額)自治体の上位を見てみます。
ふるさと納税制度
トップの横浜市で減収100億円。
われらが大田区も13位で約19億円の減収。
港区の一人当たり寄付額が33万円なのも目を引きます。
* 政令市と区では、住民税率が違うので、寄付額と控除額のランキングは異なります。

税としてふるさと納税による特別区民税控除額の上限はおおむね20%だから、
区民税の20%減税をしてしまったものとして、財政計画を立てなければいけませんね。
区民税の20%減税
高らかに宣言することは、 多くの住民の望むところ。

とはいえ、区民のみなさんが日用品をふるさと納税ネットショッピングで調達してしまうと居住地での消費額も減少してしまいます。
その対抗策として、返礼率30%の地域限定商品券の発行を提案しています。

総務大臣通知をおそれずに、地域限定商品券の返礼率を100%にできますと、
区民税の20%減税が達成できます。

そのほうが、納税者の気持ちに応えることができるのではないでしょうか。