韓国視察報告 【電子政府の現状 後編】〜 ソウル市の未来

こんにちは。
大田区議会議員 岡 高志です。

韓国視察のご報告です。

前編に続いて

電子政府の現状 後編

電子政府先進都市 ソウル市の未来

ソウル市役所の情報システム部次長のキムさまからお話をうかがいました。

お話のベースは、Seoul e-Government 公開資料ですので、詳細は下記リンクをご参照ください。

https://seoulsolution.kr/sites/default/files/gettoknowus/Sustainable_Seoul_Smart_City_ENG.pdf

項目別に簡単に解説します。

High Speed Communication Network System
CCTV 防犯カメラネットワークを構築する目的もあって、ソウル市内には高速通信網が整備されてきました。
Public Wi-Fi
公衆Wi-Fiも整備して、2011年に327のアクセスポイントでしたが、
2017年に10,559のアクセスポイントに拡大。
随所に公衆Wi-Fiのアクセスポイントがあります。

とはいえ、今回の滞在に際しては、レンタルのポケットWi-Fiを携帯しました。かなり低価格ですからね。

Transport Operation and Information Service
バスの運行システムにもICTは活用されています。
一般車に対しても、道路状況、事故情報が提供されます。
CCTV 防犯カメラ Control Center
ソウル市内には、4万台のCCTVが設置されて、リアルタイムにモニターされています。
Civil Complaints Managing System
Eung-dap-do

http://eungdapso.seoul.go.kr

市民の苦情を解決するwebツール。(会員登録不要のサイトです)

こうしたツールの成果として、
苦情処理期間は、3.8日から2.7日に、1.1日短縮されました。
1.1日の短縮が社会費用を、年間14億円削減できたことにつながり、
行政経費は2,400万円削減できました。

Democracy Seoul

http://democracy.seoul.go.kr/

市民の意見を受け付けたり、市民に政策選択をしてもらうためのサイト。
2006年に前身のサイト “Oasis of 10 Million Imagination” がありましたが、透明性を高めて、2017年10月にリニューアル。

市民が政策提言を投稿、10日間市民評価を得る、20日間行政が検討する、といったプロセスで政策が検討されます。

行政が市民に対して、個別の政策について 賛成/反対の意見を聞くこともあります。

Smart Complain Report

http://smartreport.seoul.go.kr/

市民の苦情を解決するwebツール。(会員登録が必要)

2012年4月にスタートして、主に、スマホアプリベースで使用されます。

2014年にインドのムンバイでも採用されました。

こうしたSmart City の取り組みをビジネスモデルとして輸出するのも、韓国の国家戦略です。

Call Center
120でつながる総合コールセンターを開設。
英語、中国語、日本語、ベトナム語、モンゴル語にも対応。
1日 23,000件程度の相談があります。

顧客満足度は、従前の84.2%から96.0%に改善したそうです。

mVoting

https://mvoting.seoul.go.kr/

ストレートにスマホで政策について投票するサイトです。

Geospatial Platform
行政情報などの地理情報のオープンデータ化を推進しています。
民間ベースでのサイト、アプリ開発に寄与しています。
Information Communication Plaza
2013年にオープンした公文書などの情報公開を行うサイト。
https://opengov.seoul.go.kr
Open Data Plaza, Big Data Campus
2012年、オープンデータのポータルサイトを開設。
https://data.seoul.go.kr

オープンデータを活用して、民間ベースで150のアプリが開発されています。
バスの運行情報、駐車場の空情報、大気の情報、など。

オフラインのビッグテータ分析の教室”Big Data Campus”を開設して、データ分析のエコシステムの裾野を構築しています。

Late Night Bus
ビッグデータ分析から、必要な深夜バスのルートを抽出して、深夜バスの運行を始めました。
日本のNTTドコモがビッグデータ分析に協力。
9つの深夜バス路線があります。
Commercial Area Analysis Service
スタートアップ企業や自営業者の支援のために、
地区ごとの倒産リスク、販売データ、などを提供しています。

https://golmok.seoul.go.kr/

Digital Civic Mayor’s Office
2017年7月から、ソウル市長室には、防犯カメラや道路状況などのリアルタイムデータがタッチスクリーンに集約されています。

リアルタイムの情報を市民と共有したい意思が表れています。
IoT Project
ソウル市スタートアップ支援センターの建物の中に、IoTセンターを開設しています。
IoTの商品・サービスの開発を促進しています。

WEGO: World Smart Sustainable Cities Organization
Smart City の世界ネットワークを2010年に結成しています。
世界ネットワークを活用してSmart Cityの取り組みを活性化させるとともに、ビジネス機会の創出も目指しています。

日本では、佐賀市が参加しています。

Seoul Digital Summit
2016年にはじまりまして、2017年は海外から11企業、国内から8企業が参加しました。
海外企業は、AWS, AIG, ARM, CISCO, Microsoft, Intel, IBM, SAP, ZTE, ORACLE, Siemens

今回の視察を通じて、
世界のデジタル産業において主導的な地位を獲得したいとのソウル市の意欲を感じました。
東京も負けてられません。


今回の視察ツアーのアレンジは、
韓国電子政府ナビゲーターの第一人者 e-corporation廉 宗淳(ヨム ジョンスン)さん。

どうもありがとうございました。

平昌冬季オリンピック編はまた後日ご報告します。