視察: 大阪市の児童虐待対策と待機児童対策

8月28,29日の日程で大田区議会こども文教委員会で大阪市を視察しました。

児童虐待の発生予防に向けた相談体制について
大阪市こども相談センター(児童相談所)

大阪市では、平成21年に西淀川区で幼児死亡
平成22年に西区で母親に遺棄された幼児2人の遺体が発見される。

そうした事件を受けて児童相談所の体制が強化されてきました。

大阪市の児童相談所は、1956年11月、大都市特例により大阪府から事務移譲され開設。
現在、中央と南部の2ヶ所体制(3ヶ所目も計画中)で、職員数は非常勤も含めて258人と98人、一時保護所の定員は70人と30人。
事業費は中央が794,077千円(運営管理費161,825千円、一時保護所費81,496千円、虐待対策事業費130,198千円、不登校対策費211,408千円、スクールカウンセラー費197,829千円、児童相談所複数設置検討費11,321千円)、
南部が、194,181千円(運営管理費76,086千円、一時保護所費62,147千円、虐待対策事業費55,948千円)

児童相談所には、教育相談課もあり教育系職員が配置されており、各校へのスクールカウンセラー配置も担当している。

児童相談所は、当然ながら、レッドゾーンと言われる要保護層への対応を担っている。イエローゾーン、グレーゾーン、ほか全ての児童虐待対応は、大阪市では区役所の保健福祉課が担っており、ケースを管理する要保護児童対策地域協議会の運営も担っている。

すべての子育て家庭への児童虐待対応とは、子育て相談全般であり、妊婦健診・乳幼児健診を担っている。妊婦健診は、保健師による全数面接を行なっている。乳幼児健診の未受診者フォローを行なっている。大阪市には20区あり、大田区内でも地域差が見られるように、大阪市でも区ごとに子どものおかれる環境は異なっている。児童虐待対応も地域の特色があり、乳幼児健診と就学前健診の間に4・5歳児健診を行なっている区もあるとの話。

待機児童解消に向けた取り組みにつて
H29年4月の待機児童数が325人と、前年の273人から増加してしまうため、市長の肝いりで大幅に保育サービス定員を増やそうということになり、待機児童解消特別チームを設置。
大阪市の最重要施策として保育所等利用待機児童の解消に向け、認可保育所、認定こども園や地域型保育事業の整備等の取り組みを行うとともに、保育の担い手を確保するための保育人材確保対策に取り組んでいます。

近年、年間2,000人程度の定員増加であったが、H29年度の整備目標を6,053人としました。

主な取り組み
庁舎内に保育施設を開設
保育送迎バス事業の実施
保育所用地の提供者に対する補助(固定資産税の減免)
保育士の子どもの優先入所(入所決定も早め、ポイント制の枠外)→新規勤務予定者が53人の実績
潜在保育士就職支援貸付
新規採用保育士特別給付補助
地域型保育事業連携支援事業の拡充
建設補助金の交付対象を社会福祉法人限定から株式会社などの全法人に拡大
大規模マンションへの保育所設置条例化
行政組織も編成拡大

最後になりますが、
視察を受け入れていただいた大阪市役所、大阪市議会の職員のみなさまに感謝申し上げます。